先日NHKのBS4Kで録画したピアニスト、アリス=沙良・オットさんの
2018年の公演番組を観て少しビックリしました。
ドイツ在住の彼女はお母さんが日本人であるのは周知のとおりで
日本に住んだことがなく、日本語はカタコトだと勝手に考えてたから。
そしたら日本人よりネイティブな日本語でインタビューに応えている。
ナイトフォールとはたそがれ時のことで、
これを『逢魔時(おうまがとき)』と表現するあたり
もしかしたら彼女、アニオタかゲーオタかもしれません。
すぐにTSUTAYA DISCASで同名アルバムを借りて聴いています。
たそがれ時は夕暮れから夜のとばりが降りるくらいの
夕焼け色から深い紺色へと空のグラデーションが変わる神秘的な時刻ですが、
彼女はその瞬間を切り取り、ドビュッシーの夢(夢想)からサティを経て
夜のガスパールのスカルボでクライマックスに達し
亡き王女のためのパヴァーヌで締めています。
単なるフランス近代ピアノ名曲集には留まらない深い味わいがありました。
【追記(1/21)】
なんと録画してあった『題名のない音楽会』を観たら、直近の放送回で彼女がゲストでした。尾崎豊が好きらしく、もちろんペラペラな日本語でカラオケにも行くそう。
CDや演奏会だけではアーティストのパーソナリティまではわからないということを、改めて痛感いたしました。アーティストの個性と音楽性は切り離せないと思うのです。