4月の演奏会レポまとめ(計5公演)。
- ① 4月14日(日) ヤノフスキ/NHK交響楽団、ブラームス
- ② 4月19日(金) 佐渡 裕/新日本フィル、『夏の夜の夢』
- ③ 4月20日(土) エッシェンバッハ/N響、ブルックナー7番
- ④ 4月27日(土) 藤原歌劇団、歌劇『ラ・チェネレントラ(シンデレラ)』
- ⑤ 4月28日(日) 太田弦/東響、ジョン・ウィリアムズ他
① 4月14日(日) ヤノフスキ/NHK交響楽団、ブラームス
NHK交響楽団 第2007回定期演奏会、NHKホール
指揮:マレク・ヤノフスキ
シューベルト:交響曲第4番ハ短調D.417『悲劇的』
ブラームス:交響曲第1番ハ短調作品68
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演奏会【NHK交響楽団:第2007回定期演奏会。マレク・ヤノフスキの独墺音楽】 - 還暦ダイアリー
② 4月19日(金) 佐渡 裕/新日本フィル、『夏の夜の夢』
新日本フィルハーモニー交響楽団 第655回定期演奏会、サントリーホール
指揮:佐渡 裕
ソプラノ:小林沙羅
メゾ・ソプラノ:林美智子
妖精パック:ウエンツ瑛士
ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調作品36
メンデルスゾーン:劇付随音楽『夏の夜の夢』作品61より
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演奏会【佐渡裕/新日本フィルとウエンツ瑛士の『夏の夜の夢』】 - 還暦ダイアリー
③ 4月20日(土) エッシェンバッハ/N響、ブルックナー7番
NHK交響楽団 第2008回定期演奏会、NHKホール
指揮:クリストフ・エッシェンバッハ
ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調
- 爆演指揮者だと信じていたエッシェンバッハさんらしくない演奏。
- 席をセンター寄りにしたおかげか、この日は三階席までよく聴こえる。あるいは、オケの音量を底上げしたのかも?その分、ダイナミックレンジが狭いような気がする。
- 84歳、エッシェンバッハさんの足取りが・・
- 第一、第二楽章が好きで、残りの2つは要らない派ですが、この日の後半楽章は好演。特にテンポを上げた第四楽章。でも、特筆すべきは神々しくも美しき第二楽章。
④ 4月27日(土) 藤原歌劇団、歌劇『ラ・チェネレントラ(シンデレラ)』
藤原歌劇団公演、@テアトロ・ジーリオ・ショウワ
ロッシーニ:歌劇『ラ・チェネレントラ(シンデレラ)』
アンジェリーナ:但馬由香
ドン・ラミーロ:小堀勇介 他
指揮:鈴木恵里奈
管弦楽:テアトロ・ジーリオ・ショウワ・オーケストラ
合唱:藤原歌劇団合唱部
演出:フランチェスコ・ベッロット
- ロッシーニはシャルル・ペローのシンデレラ原作から、政治的理由で改変してリアルな話にしている
魔女 ⇒ 王子の家庭教師
かぼちゃの馬車とか魔法関係 ⇒ なし
ガラスの靴 ⇒ 腕輪
まま母 ⇒ まま父
0時に魔法が解ける設定 ⇒ もちろんなし - 舞台はパントマイムのネズミたちがいるテーブルの上。ペローの原著と思しき一冊の巨大な本を中心に展開。演出ではこのオペラで失われていたおとぎ話への回帰がテーマのように思われた。
王子の家庭教師 ⇒ ファンタジアのミッキーマウスのような魔法使いの衣装
腕輪 ⇒ 片方の靴
0時期限の設定 ⇒ 舞台背面に投影された動画に時計が その他 - ワーグナーばかり聴いていた3月から一転、早口アリアとクレッシェンドで観客を煽る軽快なロッシーニが楽しい。オペラ・ブッファ超最高。
- 声楽陣、ロッシーニの早口言葉アリアって難しいんだろうな、と感じさせてしまったのは減点なれど、王子のハイC(ツェー)がキマって会場やんや。
- 舞踏会のドレスなのに、喪に服すような黒のドレス、黒のヴェールは何故?確かポネルの演出もそうだった気がする。終幕の花嫁ドレスの白を際立たせるためか?
- 昨年のトスカに引き続き、安定した管弦楽を鳴らす鈴木恵里奈さんを最も評価したい。
⑤ 4月28日(日) 太田弦/東響、ジョン・ウィリアムズ他
東京交響楽団名曲全集第196回公演、ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮:太田弦
ピアノ:田村響
合唱:東響コーラス
ルロイ・アンダーソン:ピアノ協奏曲 ハ長調
ジョン・ウィリアムズ:映画『スター・ウォーズ』より
- 指揮の太田弦さんは顔も名前も存じ上げておりましたが、これまで縁が無くて聴くのは初めて。高校生くらいにしか見えませんが、気が付くと九州交響楽団の首席指揮者に抜擢されており、まろさん(N響の特別コンサートマスター 篠崎史紀氏)と並んで九響のシーズンパンフに写っているのでビックリした。
- ルロイ・アンダーソンのピアノ協奏曲は、以前お仕事BGMとして投稿しています。本日の目的もこの曲を聴くため。
- 各楽章の主題の他、様々なメロディが交差するので散漫な印象を受けるが、ラプソディ(狂詩曲)と考えればアリ。せめて東京交響楽団さんだけでも、アメリカ音楽のレパートリーにして、コープランドやグローフェ、ガーシュウィンなどと一緒にプログラムに並べて欲しいと思う。
- 後半はジョン・ウィリアムズの『スターウォーズ』シリーズより。
映画音楽が好きで、南安雄氏、竹本泰蔵氏などの演奏会に度々出向きます。ジョン・ウィリアムズの音楽も、1987年?だっけ、本人のボストン・ポップス・(エスプラネード)オーケストラとの初来日に行ってますし、昨年も原田慶太楼さんの演奏会に行ってます。 - 最初の映画『スターウォ-ズ』(エピソード4)は、公開時に劇場で5回観るなど、このシリーズと共に成長しました。
- 本日の演奏ですが、例えば先の南安雄さんの編曲、指揮だと(スターウォーズ関連は聴いたことありませんが)、何というか映画音楽としてさらっと流されるようで、これは古い記憶ながらジョン・ウィリアムズご本人の演奏でもそう感じたように覚えています。その一方で太田さん(及び昨年の原田さんも)は、ひとつひとつの作品として取り組まれていることに大変好感しましたし、感動的ですらあったと思います。
- アマチュアながら精鋭である東響コーラスも出演するなど、結構大掛かりな演奏会。エピソード1でのダース・モールとの対決の場面、まざまざと蘇りました。
- 太田弦さん、他の作品を聴いてみないと評価しにくいですが、どうやら侮れませんね。