還暦ダイアリー

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『第37回 国技館5000人の第九』(本番)

何十年かぶりで合唱団に参加していることは以前より書いておりますが、本日、両国の国技館で本番が行われました。コロナ禍で中断があり、5年ぶりの開催とのこと。

 

『第37回 国技館5000人の第九コンサート』

 指揮:大友直人

 独唱:市原愛(S)、谷口睦美(A)、宮里直樹(T)、福島明也(B)

 管弦楽新日本フィルハーモニー交響楽団

 合唱:国技館すみだ第九を歌う会

 

以下、箇条書き

 

国技館第九は本年で第37回ですが、コロナ中断を挟めば40年もの間続く伝統行事になっています。初代指揮者は『違いの分かる男』(古いCMで恐縮)、石丸寛。

・ほんと、合唱団は何十年ぶりだろう。最後はマーラーの復活だったかな。第九は暗譜しています。国技館第九は初参加。参加前は、きっと大味な演奏なのだろうと予想してましたが、これは良い意味で外れ、合唱団員の一人一人が大変精度の高い演奏を目指していたことを感じる。

・暗譜して余裕があるはずなのに、しかも5000人もいるのに緊張、手汗。以前はバッハやマーラーでもこんなことはなかった。でも、良い傾向かと思います。

・立ち位置は前のほう。マエストロの指揮だけでなく表情まで良く見えて助かった。

・以前の投稿にも書きましたが、自分の声に集中している耳を、全体の音楽を聴く耳に切り替えると、調和する音楽が素晴らしすぎてウルウルする。声がつまりそうに。

大友直人先生の音楽は、記憶していたとおり、原典主義、イン・テンポな音楽づくりで、5000人の合唱団をさばくには好適な指揮者だと感じます。時折り、効果的に強弱をつけたり、コーダのテンポを快速に変えたりとかはありました。

大昔、古いほうのヤマカズこと、山田一雄先生の指揮でマーラーの千人の交響曲を歌ったことがありますが、元々指揮がわかりにくく、しかも自在にテンポを操るので合唱がかなりバラけたことがあり、正直、その時は恐かった。

・客席で聴いてみたい。普通、ステージ上の合唱は塊になってホールに響きますが。この5000人の第九では上手のアルト、下手にソプラノ、中央に男声合唱と明確に定位しており、こんな第九を聴ける機会などまずないと思うので。

・アンコールの『花』(滝廉太郎) を歌いながらまた泣ける。下のパートは中学校で習って半分覚えていた。

・解団式にて、北は北海道、南は沖縄まで各都道府県別の人数を読み上げ、当該団員が立ってアピールする場があり、石川県が読み上げられると、立たれた団員に熱く長い拍手が・・。また泣けた。いい年齢になると涙腺が緩くて困る。

 

[追記]

その構造からして、音響上クラシック演奏には不向きな国技館PAを使うのは必然。

リハーサルでの最初のオケ合わせ、前方席ゆえにティンパニの音ばかりが轟き弦楽器の音が全く聴こえませんでしたが、そのうちPAが入るとバランス良く聴こえるようになる。マエストロが指示していた第4楽章ビオラカンタービレとか艶やかに響く。

ただ、明らかに天井スピーカから鳴っている感が強いのと、本番中に2~3回弱いハウリングがワンワンと鳴ってました。PA音量が強すぎではなかったかと思う。

 

以上

 

会場で撮った写真をSNS、ブログに掲載してはいかんらしいのでホームページから拝借

2019年、第36回の国技館第九