明日(2/18)の国技館5000人第九の前日リハが夕方からになったのを忘れてて、空いた時間に映画。何でもよかったのですが、適当にレビューを検索して割と評判がよかった本作を観てきました。予備知識全くなし、予告も観たことない。原作知らない。上白石さんはともかく朝ドラ(カムカム・・)を見てないので松村某という俳優さんも知らない。
本当はレビュー見て映画決めるのはよくないんですけどね。でも、こういういきあたりばったりで名作に出会えるならそれも良し。
以下ネタバレにつき、観てない方はご注意を。
いきなり結論。
彼(山添)の最後のほうのモノローグが全てを語っています。ニュアンスを細かく覚えてないけど『最初は迷惑だったけど、藤沢さん(上白石)と出会えてよかった』。
恋愛に発展することなく、もちろん事件やサスペンスがあるわけでもない、主人公二人の関係の到達地点が『出会えてよかった』という極めて低いレベルに留まる、実に狭いストーリーの振幅内で淡々と進行する。いや、振幅すらない。気が付かないくらいの僅かな傾斜でゆっくりと登るだけ。
[2/19追記と修正]
その僅かな傾斜の変化は、例えば山添が自転車に乗る、会社の作業着を着る、自転車ヘルメットを被る、などポップコーンを摘まんでるうちに見逃してしまいそうな日常行動として描かれている。
もし、この映画を自宅でサブスク視聴してたら20分くらいで観るのを止めてしまう可能性が大きい。映画館で観たことでラストまで到達。
で、この映画を他人に薦められるか・・・わかりません。
自分は上記のとおり、主人公たちのゆるりとした接近を会社を舞台に描いた、淡々としたヒューマンドラマのように捉えましたが、二人ともこころの病いに苦しんでいるという『設定』があります。
もしかしたらこっちを訴えたかった映画なのかもしれませんが、自分には評価できないため、単に『設定』と受け取るしかなく、お薦め判断は棄権です。
映画は強いグレインがあるフィルム撮影。粗すぎるので、あとで調べてみると16ミリ撮影っぽい。