還暦ダイアリー

いつの間にか還暦に。されどまだ還暦、人生カウントダウン始まらず

懐かし音楽『日曜洋画劇場のエンディングテーマ』

昔語りです。

サザエさん笑点日曜洋画劇場のエンディングテーマ。共通点は何でしょう?
これらは昭和の子供たちが憂鬱になった日曜夜の音楽たち。
特に日曜洋画劇場のエンディングテーマを聴くと、今でも胸を締め付けられるような郷愁と共に、戻ることができないあの頃を思い出します。

この日曜洋画劇場のエンディングテーマですが、当時、多少音楽に通じている人たちは、この如何にもラフマニノフっぽい曲は一体誰の音楽だ?と考えました。

ですが、この頃はインターネットもパソコン通信もない時代で調べようがありません。局(テレ朝の前身、NETテレビ:エヌイーティテレビと読みます)に問い合わせる方も多かったようですが、担当者が退職したとかで教えてもらうことができません。

結局、知られざるラフマニノフの秘曲だろうと間違った納得のしかたで済ませるしかありませんでしたが、2016年に他界されたピアニストの中村紘子さんまで、そのように思い込まれていたとのことで、お墨付きの間違いではありました。

その一方で、そこそこ音楽に詳しい方は、このメロディがコール・ポーターのナンバーであることまで辿り着いていたようです。

Cole Porter

このメロディは、コール・ポーターのブロードウェイ・ミュージカル『Kiss me Kate』のナンバーである『So in Love』です。
上記YouTubeのリンクは、アルフレッド・ドレイクの歌唱による『So in Love』で、おそらくキス・ミー・ケイトのブロードウェイ版上演のオリジナルかと思われます。これだけで聴いても魅力あふれる名曲であることがわかりますね。ドレイクの朗々としたバリトンヴォイスがまた渋くて良い。

もうひとつ、下記リンクは同オリジナル・ブロードウェイキャストである、パトリシア・モリソンによる歌唱。


しかし一方で、メロディそのものがコール・ポーターのナンバーであることがわかったとしても、エンディングで使われたあのラフマニノフっぽい流麗な編曲が誰のものであるかまではわかりません。
でも相当な音楽通がいたのでしょう、このエンディング曲は『So in Love』を米国の作曲家モートン・グールドがピアノと管弦楽用に編曲して50年代に収録したアルバムの中の一曲であることが判明しており、ごく一部の方々の間で共有されていたようです。
アルバムのタイトルは失念しておりましたが、Wikipediaによれば『Curtain Time』と判明。

Morton Gould

余談ですが、10代後半の頃、モートン・グールドが来日して読売日本交響楽団を指揮した演奏会を東京文化会館で聴いたことがあります。たしか1979年とか80年頃の1月だったと思うのですが、先のWikipediaにも来日のことは書かれておらず、正確には不明。
演奏会はラフマニノフピアノ協奏曲第2番、新世界というメジャープログラムでしたが、演奏内容はさすがに覚えておりません。しかし、彼がスラリとした長身であったことと、アンコール曲がグールド作曲(編曲)の『American Salute(ジョニーが凱旋するとき)』だったことはよく覚えてます。映画のダイ・ハードシリーズのどこかでも使われてました。

この曲は、米国人ならだれもが知っているであろう、南北戦争時代の流行歌?を題材にした管弦楽曲で、モートン・グールドの作品の中で最も有名です

Detroit Symphony Civic Concert Orchestra
Timothy Cibor, conductor

 

話は戻ります。ネットが無い時代ではありましたが、年数を経て日曜洋画劇場のエンディング曲がモートン・グールドの『So in Love』編曲版であるということはジリジリと広まり、同曲が収録されたオリジナルのレコード『Curtain Time』を米国から中古で求める方が出てきました。

すると、米国のディーラーたちは日本からのオーダーや問い合わせの多さに何かを感じたのでしょう、相当な高値がつくようになり、やがて中古市場から消えます。

この一曲をめぐる騒動は、最終的に版権を持っていたSony Musicが、イージーリスニングのコンピレーションアルバム『image10』に、このモートン・グールド編曲による『So in Love』を収録した2000年代まで続きました。

image10 (Sony music)

このアルバムのトラックを直接投稿すると著作隣接権か何かに引っかかりそうなので、下記のYouTubeのリンクを張りました。

一定以上の年齢の方には大変懐かしく感じる音楽です。

 

www.youtube.com