還暦ダイアリー

いつの間にか還暦に。されどまだ還暦、人生カウントダウン始まらず

井上道義ラストイヤー:YouTube【欲張り指揮者・井上道義の"終演"引退の理由とは?】

指揮者、井上道義さんが引退を表明している2024年の12月30日まで、あと10ヶ月となりました。

2014年に咽頭がんを患い、完治後に復帰しています。しかし、それ以降お体の具合が万全ではないようで、昨年も入院で公演キャンセルがありましたし、11月のマーラーも、体が痛くて指揮の動きが小さくなったとのこと。当然、引退の理由はお体の具合からと推測するのですが、ご本人はそう明言されてないように思えます。

まだ78歳。これからいわゆる『巨匠』への道が拓けていると普通は考えますが、井上道義という指揮者はそうは考えません。引退宣言をされた2021年11月のブログ投稿の最後に、

 『年寄りとみれば訳もなくこの業界で祭り上げられる老練指揮者とか、
  震えフラつく枯淡の境地?のシテ演者、滑舌が落ちた役者、政治家とか
  煽てられての存在は勿論、脳も身体も元気でない長生きというのも
  俺は嫌なのだ。   
  ごめん。決めた』

とあります。

 

引退を宣言されたご本人のブログ投稿

www.michiyoshi-inoue.com

また、ご自身のホームページで2/20に『引退をプロデュースする』としたYouTube動画がアップされています。この中でも、14歳の頃、自分の境遇が如何に幸福であるかを感じた井上さんは、指揮者を仕事とすることを決めた。そして何十年か経ってジジィになった。ジジィになってヨボヨボになって幸福じゃない指揮者でいたくない。と語っています

www.michiyoshi-inoue.com

 

何十年も前になりますが、日曜日に放送していたTBSの『オーケストラがやって来た』で井上さんを拝見してから(もちろん当時はロン毛)、これまでの長きに渡って私の音楽生活のどこかの接点で、それは演奏会であったりCDであったりテレビ放送であったり様々でしたが、音楽を心から楽しませていただきました。

2023年は都合がつかず、音楽大学フェスティバルオーケストラ公演しか聴けませんでしたが(この公演も充実!)、今年は少し気合が入っていて以下の5公演を予定しております。12/30のサントリーホール以外はチケットを確保済み。

 ●2024.03 新日本フィルハーモニー交響楽団
  マーラー : 交響曲第3番

 ●2024.05 日本フィルハーモニー交響楽団との最終公演
  ショスタコーヴィチ交響曲第10番 他

 ●2024.07 神奈川フィルハーモニー管弦楽団との最終公演
  伊福部昭 : ピアノとオーケストラのためのリトミカオスティナータ
  伊福部昭 : 日本狂詩曲 他

 ●2024.11 新日本フィルハーモニー交響楽団との最終公演
  ショスタコーヴィチ交響曲第7番『レニングラード

 ●2024.12/30 ほんとの最終公演

  第54回サントリー音楽賞受賞記念コンサート 
  読売日本交響楽団
  曲目未定

あのショスタコーヴィチ全集で交響曲第1番を演奏していた驚異の千葉県少年少女オーケストラ公演(3/31、東京芸術劇場)には是非とも行きたかったのですが、予定が合わず断念。

ラストとなる12/30のサントリー音楽賞記念公演のチケット取りは気合を入れて臨みます。曲目未定ということですが、個人的にはショスタコーヴィチの『1905年』を熱く希望します。

 

ショスタコーヴィチ演奏の金字塔、井上道義による全集ジャケット